2009/08/31

窓からの眺め

自分の任地Zapallalという場所は本当に何にもなくって、まさに砂漠の中の町。最初の頃は治安が悪いと聞かされていた事もあってあんまり出歩かなかったし一人でバスに乗って移動する事も控えていたくらい。けど、ここで「生活」していくためにはそうもいかないので、赴任して一ヶ月ちょっと経った頃から、ちょくちょくバスに乗ってちょっと移動するようになりました。

Hogarから、事務所のあるSan Isidroや元ホームステイ先のMirafloresまではバスで一時間半以上かかるんだけど、何気にけっこう好きな時間だったりする。一人になれる時間だし、ボケっと窓の外を眺めているのが実は密かな楽しみだったりして。そして、あんまり意識してなかったけど、赴任した頃と比べて変わったなぁと思う事がたくさん。


まず、お家の数が確実に増えている。


ここは、パンアメリカンハイウェイ沿いの崖で、当時はこんな上の方までお家はありませんでした。何気に道路から丸見えだし、よくまぁこんな所にお家建てるなぁと思ってよく見ていたんだけど、この勢いはすごいです。

あたしの知っている限りでは、上の方には全然お家は建ってなくて、下の方に10軒もあるかないかくらいだった気がする。しかも、歩きやすいように上の方まで登る道まで出来てる!きっとあと半年もすれば、この一面、お家で埋め尽くされる事でしょう。


そして、バスの数も、増えた…?


ペルー政府としてはCombiやMicroと呼ばれるこのバスを減らそうと考えてるらしいんだけど、一向に減っている気はしません。しかも、ちょっと綺麗な車体のバスが増えてきたような気までする。

このバス、殆ど日本製か韓国製。韓国製のは以前の用途は解らないけれど、日本のは、幼稚園の送迎バスだったのが多いようです。前はあまりにもボロボロのバスが多くてちょっと嫌だったけど、ここ数ヶ月で、中古だろうけどわりと綺麗めなバスが増えてきて個人的には非常に嬉しいです♪もちろん、リマに地下鉄が出来てくれたらもう言う事ないんだけどね…。


他にも、Puente Piedraというこの地区に大型スーパーマーケットが2つも出来たり、バスに乗ってる人たち、道行く人たちの持っている物が少し良くなっていたり。ちょっとした変化がよく目に付くこの頃。先月はLos Olivosという地区に大型ショッピングモールが出来たばっかりだし、リマの経済成長はすごい勢いで進んでいます。



ペルーに来て、1年5ヶ月。
あたしが帰国する頃には、どんな風になってるのでしょーか。
数年後に訪ねてみるのも本当に楽しみ。

2009/08/27

一年前と比べて

昨日は、Marilinという女の子の、15歳のお誕生日でした。

いつも水曜日の夕方はサルサの練習に出かけるんだけれど、この日ばかりは彼女にお祝いのハグをしたくって、練習を断ってHogarで過ごすと決めてました。なぜって、15歳のお誕生日はペルーでは(中南米全体かな)特別だし、なによりも去年のお誕生日、彼女が泣いている姿が忘れられなかったから。

彼女は3~4歳の頃にお母さんにHogarに連れてこられたんだけれど、それから一度も、お母さんは訪ねて来ない。それをいつも、冗談っぽく、もう来るわけないんだって諦めたような笑顔で話す彼女だけれど、心の中では、いつかお母さんが会いに来てくれる事をずっと待ってるの、あたしは知ってる。かつての日記に書いた事があるけれど、あの時の彼女の表情も、未だに忘れられない。


でも去年の8月のあたしには、家族を想って泣いているであろう彼女の境遇や心境を理解できるわけもなく、かける言葉もなく(ましてスペイン語はまだまだ喋れなかった!)、涙の訳を語ってもらえるようなそんな深い関係でもなかった。なぜなら少女達よりも少年達のお世話係的な感じでちょっと嫉妬されてたし(笑)

だから昨日は、Marilinと一緒に過ごしたかったのね。なんせ彼女、あたしのお誕生日に、かわいいぬいぐるみと、ものすごく感動するお手紙を書いてプレゼントしてくれたんだもん。あたしだって、ちょっとだけでもお喋りして、ハグして、お誕生日おめでとうって、言いたかったんです。


昨日は彼女の面倒を見ているスタッフが外出中だった事もあってパーティーは出来なかったんだけれど、夜のミサでお祝いをしてもらって、滅多にミサに参加しないあたしだけれど、見ていてなんだか胸がいっぱいになりました。そしてミサが終わったと思ったら、やっぱり泣き出しちゃったMarilin。マードレ達が慰めようとしたのに、なんと、あたしの胸に飛び込んできてくれました。…感激。

ポケットに忍ばせていた、小さなぬいぐるみをみんなに見つからないようにこっそりプレゼントして、ハグして、あたしのお部屋に来てちょっとお喋りて、最後はいつも通りお互いに冗談言い合って、トイレットペーパーで涙と鼻水をぬぐいまくっていた彼女が、笑って戻って行きました。


きっとあたしには、今でも彼女の本当の心境は解らない。他の兄弟はみんなお母さんと暮らしているのに、自分だけここHogarに居て、しかも10年以上一度も会いに来てくれないって、どういう気持ちなんだろう。あたしには、想像も出来ない。解ってあげられないし、解ってもらおうって期待もされてないだろうけど。

でもね、一年前の昨日と比べたら、上手く言葉に出来ないけれど、とにかく「良かった」と思えた。一年間で深まった彼女との関係はもちろんだけど、最初はかなりの勇気が必要だったにも関わらず彼らの過去について立ち入った話が出来るようになった自分、真面目な話も冗談も、とにかく色んな会話が出来るようになった自分。そして、最近はHogarに居る事に疲れたなんて愚痴ってはいたものの、あたしのハグや言葉を必要としてくれているこども達が居るという事実。

「こんな活動してます」って言える様な、活動らしい活動は全然出来てないけれど、やり場のない悲しみを抱えて泣いている子が、あたしを選んでくれるっていうだけで、Hogarに住んでて良かったと思えた。どんなにこども達が好きでも、別にあたしは24時間いつも優しい訳じゃない。機嫌の悪い時だって、誰とも喋りたくない時だってあるし、お説教だって理詰めでけっこう厳しくしちゃうし、煙たがられる事だってあるはず。なのに、昨日みたいな事があると、来て良かった、居て良かったって、心底思えます。


来年のお誕生日はハグしてあげられないけれど、
絶対お電話しようって、心に決めました。

2009/08/26

潤滑油

「ありがとう」と「ごめんなさい」は人間関係の潤滑油だという表現は、
おそらく日本人ならば誰もがよく耳にするでしょう。

あたしにとっては当たり前なんだけれど、こっちに来てから「なんでそんなにありがとうって言うの?いつも感謝してるね」とたくさんのペルー人に言われてきました。そう思うから言うだけであって、逆に言わないと気持ち悪い。それだけの事です。

そして、「ごめんなさい」に関しても同じ事。ちょっとでも嫌な思いをさせてしまったかな、煩わせてしまったかなと思ったら、自然と口から出るものじゃないでしょうか。そう信じて生きてきたのですが…なかなかそうもいかないのが、文化・習慣の違いなのでしょうか。



昨日、まぁ笑い話だけど、ちょっと衝撃的な事件がおきました。
ペルーのハンバーガーチェーン店BEMBOSに、Hogarのスタッフと一緒に行った時の出来事。

チキンとシーザーサラダ入りのハンバーガーを注文して、作ってくれるのを待って、いざ食べ始めてからチキンが殆ど生だった事に気が付きました。「おっとー!生の鶏肉なんて、日本の地鶏専門店でじゃなきゃ食べないよ!!!」と思いつつ、カウンターのお兄さんの所に持っていく。


すると…「あはは、本当ですね」と一言。
そう、ここは日本じゃないから、開口一番「お客様、申し訳ございません!」がなくっても、ぐっと堪えて我慢。レストランやお店で、店員さんがお客さんに謝ったりする事ってなかなか無いの。それが当たり前なの。そういう国に一年以上も住んでるんだから、ぐっと我慢したのです。でも「あはは」って笑い方に、怒りレベル20。

その後、その青年はお店の中に入っていき、作っている青年達に「生だったよー」と言いに行った。彼らは口々に、「俺知らねー」「俺じゃねー」って言っているのが聞こえてくるような態度。あたしは誰が作ったか知っている。黒ブチメガネ君、犯人はお前だ!よく見る責任の擦り付け合い合戦を目の当りにしたこの時点で、怒りレベル60。

そして、カウンターにいた青年は気まずいのか何なのか、厨房に引っ込んだまま出てこない。あたしは時間がなかったので、おいでおいでをして「あたし、あそこに座ってるから持ってきてくれるよね?」と訊いてみた。そしたら自信満々で、「はい!お持ちします!!」と。「ごめんなさい」はなくても、まぁ持ってきてくれると言ってるんだから許そうかなと、大人しく席に戻る。大人になるんだと自分に言い聞かせ、怒りレベルは40程度に。

スタッフとお喋りしながら待っていると…カウンターの中からBEMBOSスタッフが、あたしを呼んでいる。なぜか、持ってきてくれるって言ったあの青年が、あたしの事を呼んでいる。ちょっとちょっとと思いつつも、ここで意地張るのもなと思い、大人しく向かう。もうあたしの「怒りメーター」は諦めに変わり、「がっかりメーター」のレベルが60くらいに。そんな事に気づきもしない彼は満面の笑顔で、無言でハンバーガーをトレーに載せる。

あたしは、お願いだから「ごめんなさい」くらい言ってと願いつつ、カウンター前に行ったものの、何も言う気配はない。なぜかあたし、ハンバーガーを受け取るという行為をするのに「ありがとう」と言わずにいられなく、ものすごく不本意だなと思いつつも、謝りもしない彼に対して小声で「gracias」と呟きながら受け取りました。言ってしまった自分がさらに情けなく、がっかりレベルは80に。

でもね、お願いだから何とか言ってよねと心の中で願いながら、一瞬、本当に一瞬だけ、カウンター越しにその青年を見つめてみたの。「この思い、伝われ!」と思って。



そしたら…彼はやっと口を開きました。










「セニョリータ、ケチャップ、いりますか?」






…撃沈。
この時点で、あたしの怒りレベルが100を余裕で通り越したのは言うまでもありません。
でも、やっぱり情けなさが勝って、何も言えませんでした。店長を呼び出してお説教しようかなと一瞬考えたんだけれど、解ってもらえるはずはないだろうと思ってしませんでした。


一緒に食事をしていたスタッフには、あたしがどうしてあんなに憤慨していたか理解出来なかったらしい。それはそれで、すごく寂しかった。なぜなら16年間Hogarで働いている彼女にとって、今日の出来事がなんでもない当たり前の事だとしたら、Hogarのこども達にとっても同じって事でしょう。

「ありがとう」と「ごめんなさい」を言えないこども達がHogarに多いのは、仕方がない事なのかも知れない。別に彼女を非難しているわけではなく、彼女が小さい頃からずーーーっとそういう環境だったんだから、そういう習慣がなかったんだから、仕方ないんだよね。


夜、ペルー人の友人に話したところ、「マリの気持ちはすごくよく解るけれど、残念ながらペルーではこれが当たり前」と。みんながそれに慣れているから、「ありがとう」と「ごめんなさい」が無くてもなにも思わないし、だから言わない人が多いのもある意味では自然なんだって。なんだかとっても悲しいよね…。

たまたま昨日は色んな事があって疲れていたので結構凹んでいたんだけれど、そんな態度を見て「ペルー人として恥ずかしい」とまで言わせてしまいました。とほほ。色んな事に慣れなくてはと思っているし、実際にペルーでの色んな事に慣れてはきた。でも、こういう事に関しては、何回繰り返したって慣れる事は出来ないみたいです。

文化や習慣の「違い」というのは尊重するためにあるべきモノだと思っているけれど、例えばそこに存在する概念でもってその違いを埋められるのであれば、尊重で終わるのではなく、埋める努力をすべきだと思う。それが人間関係にマイナスに働く違いの場合はなおさらの事。ましてや「ありがとう」と「ごめんなさい」という概念が存在しない文化圏があるとは思えないし、こんなに簡単に人間関係を繋いでくれる言葉もそうそう無いと思う。

夫婦や恋人間だけでなく、家族や友人間でさえ「Te quiero」「Te amo」と愛情を注ぎまくるこっちの文化は素敵だけれど、愛情と同じように「礼」と「和」を重んじる文化があったらどんなに素敵かなと、ふと思ってしまいました。


育ってきた環境による部分が大きいのは百も承知だけれど、あたしはこのHogarで、「ありがとう」「ごめんなさい」運動を、細々と、愛情もって最後まで続けたいものです。

2009/08/25

みんなとの週末

金曜日から、帰国直前の短期隊員たちの送別会をかねてリマに大集合。

もちろん全員集合は難しいけれど、JICAでの会議も何もない週末に
こんなに集まれる事は滅多にないから、かなりテンションあがりました。



帰国する二人&みんなと


カレー作って食べて飲んで

午前3時くらいまで、まったり宴会。



翌日は、偶然にも発見した海の近くのセビッチェリア「Alfresco」というお店にふらっと入ってみる。本当は別のお店に行きたかったのに、見つからず…。

でも、このセビッチェ。

衝撃の美味しさでした。
他にも、イカ墨のリゾットを注文。言葉になりません。

今まで色んなセビッチェリアに行ったけど、どこも美味しくて感激したけれど、
こんなレベルは初めて。



日曜日の朝は、遅い朝ごはん。っていうかお昼ごはん。
お店の名前は「El Enano(小人)」なんだけど、
あたしの中では「Elias」という名前がついてます。

これ、チチャロンのサンドイッチです。

めちゃんこ嬉しそうに食べてる自分にちょっとウケます(笑)


あーーー
楽しかったし、美味しかったし、良い週末でした。

他にも書きつくせないほど美味しいものいっぱい食べていっぱい喋ってきました。
よしっ。今週も頑張ろう。

2009/08/19

Leche

"leche"とはスペイン語で牛乳のことです。
lecheにちなんだ食べ物(飲み物?)を紹介しましょう。



まずは、Leche de Tigre。トラの牛乳?トラのミルク?
どう訳したら良いのかいまいち解りませんが…。



これはセビッチェリアには間違いなく置いてあるだろうと思われる一品。セビッチェを食べた後にお皿に残る汁と同じ味です。材料もセビッチェの材料と同じと言えるのかな、お魚と玉ねぎとチョクロ(とうもろこし)とパクチーと唐辛子と、そしてレモンがめちゃくちゃ効いている。

こっちでは、二日酔いにはLeche de Tigreが効くとされているそうです。まぁ、納得。これを飲んだら、酔いも覚めるよね。ちなみに…スプーンで飲むか、普通の飲み物として飲むかは人それぞれ。海草も入っていたので、あたしはスプーンで頂きました。もちろん、牛乳は入っていません。

セビッチェリアではとにかくセビッチェとチュペ、あるいはアロスコンマリスコスばっかり食べていたけれど、こんな飲み物が存在するって事、一年以上も知りませんでした。奥が深いぞ、ペルー料理!!




そしてTres Leches!
これは名前の通り、三種類のミルクを使ったデザート。




生クリーム、コンデンスミルク、牛乳(エバ)の3種類が一般的なのかな。お店によってはフルーツが入っていたり、よく解らないけれど他の種類のミルクが入ったりして4種類のミルクになっているところもあるとか。

今まで何度かお店で食べたけれど、今回食べたのは本当に美味しくって、あと5個はイケる!と思ってしまったほど(もちろん1個で我慢しましたが…)。スポンジにミルクが染み染みで、とろけるような美味しさでした。

ずっとペルーの代表的なデザートだと思い込んでいたけれど、ネットで調べてみたところ、実はコレもともとはメキシコのデザートなのかもしれません。そして…すごく美味しかったのに、お店の名前を控えてくるのを忘れました。残念。調査の為、また行ってきます!



以上、久しぶりに美味しいもの紹介でした♪

2009/08/17

慣れ

慣れって恐ろしいなと思う瞬間。


「ペルーでは、信号なんてあってないようなもの」
というのがあたしの見解。もちろん場所にもよりますが。

例えば、車が信号無視する事って結構多い。
交差点に警察官が居て誘導してる場所もあるけれど、
信号赤なのにそのままガンガン誘導したりする…
これにはかなり驚きました。

が、最近もっと驚いたのは、
信号を全く見ずに、自動車の動きだけを見て
横断しようとしている自分に気が付いた事。

歩行者側の信号は青になろうとしているのに、信号なんて
見もせずに必死で車の動きを読もうとしている自分…。
これには、かなりウケました。
信号見て普通に渡ろうよ自分…って(笑)



そして、バス。
リマの移動に、バスは欠かせません。
運転がちょっと危険な時があったり、朝と夕方は
すごい混み合ってさらに渋滞にはまると言う難点はあるけれど
空いてる時間帯にまったりバスに乗るのは
個人的には一人になれる時間で、けっこう好きだったりします。

で、面白いのが、バス停は一応存在するんだけれど、
バス停以外の場所でも手を振れば乗せてくれるし、
もちろんバス停以外の場所でも降ろしてくれるという
なんとも素敵などこでもバスなのです。
まぁ、だからこそ渋滞の原因になったり
目的地に着くまですごい時間がかかったりするんだけど(笑)

ペルーに来た最初の頃はこのバスに乗るのはちょっと怖くて
どこで降りたら…とか不安に思う事もあったんだけれど、
最近は降りたい場所で運転手が止めてくれなかったりすると
ガンガン叩いて「降りる~!」と叫んでる自分に気づいて驚きました。
バス停じゃないんだから、本当はそんな事言う権利もないんですけどね…。

日本では滅多にバスには乗らないけど、もしも日本で
コレやったら、大ひんしゅくだろうなぁ…(笑)

Mirafloresなんかに住んでいる所得の高い人たちは
危ないってイメージがかなり強いらしくって
滅多にこういうバスには乗らないのです。
元ホームステイ先のDianaママもしかり。
彼女よりも、あたしの方がリマのバスには詳しいです♪

だから「Baja atrasってあたしも叫ぶよ」って言ったら
「奥ゆかしい日本人だと思ってたのに信じられない…!」と言われました。



そんなこんなで、最近はすっかりペルー人です。
きっと自分では気づいてないけど、良くも悪くも
慣れて身に付いてしまった事って他にもあるんだろうな…。

2009/08/15

あれから二年

協力隊の合格通知を受け取ったのは今から二年前。

あれからの一日一日は本当に濃かったのに、
過ぎた二年を振り返ると本当にあっと言う間です。
だいぶありきたりだけど(笑)


2007年の年明けからタバコを止めて、
春に説明会に行って、健康診断受けて書類作って、
7月に夏休みを使って広尾に面接に行って…。

そんな中、やっぱり着物関係の仕事を…とか
この会社を辞めるなんて…とか、
本当に自分に出来る事あるのかなとか、
そりゃもう色々と考えましたねぇ。
いやはや、かなり懐かしい。


自信を持って一つ言えるのは、来て良かったって事。
色んな人に許されて応援されて、
来させてもらってありがたいなと思う。
だからこそ、もっと頑張らなきゃ。

去年の日記には「来年の今日も、同じように、いや、今以上に幸せを
噛み締めてこども達と一緒に素敵な時間を過ごせますように!」って書いた。

自信もって「去年よりイケてる!」って言い切れないのが正直なところ。
ちょっと疲れてます。大丈夫かい、自分。


でも、そんな自分も自分なので、そのまま受け止めます。
そういう時期なんだって思うことにします。

「笑えれば」ね。

2009/08/13

あたらしいコミュニケーション

あたし、耳のお掃除が大好きです。
自分のも、人のも。

恥ずかしながらウチのこども達、
シャワーを浴びる時にちゃんと耳までキレイに
洗えないらしくて、いつも汚い子が多いんです…。

最初はEliasの耳だけと思ってお掃除していたんだけれど、
ちびっ子達にとっては「膝枕&しばらく二人っきり」という空間が
かなり魅力的らしく…最近、耳掃除のおねだりが急増中(笑)

そのまま眠っちゃう子とかもいたりするし、
いつも騒がしい子が大人しくて静かだったり(当たり前か)するし、
なんとも平和な時間が出来てちょっと嬉しい。
こんなコミュニケーションも母娘のようで良いよね~。


ちなみに、耳の中って乾燥派と粘質派がいるって知ってます?
あたしは乾燥してるんだけど、こども達も含めペルーで出会った人達、
知ってる限りではみんな粘質派のような気が…。なぜ???
本当は乾燥した耳のお掃除が好きなのに!

統計を取るのが面白そうなので、これからも調査を続けます。
出会ったらまず耳チェック!(笑)

2009/08/12

拗ねたい…

今日、いや、正確には昨日から、久々にイラっとしました。

自分の生まれ育った国ではないんだから、価値観や習慣の違いなんてあって当たり前。そんな事、今更言うまでもないんだけれど。それに、こども相手の生活・活動なんだから、この一年間で「忍耐」と「自制」に関してはだいぶ成長したかしらと思っていたのですが…やっぱり許せない事もあるわけです。


こども達は冬休みが終わり、月曜日からやっと学校がスタート。3週間くらいのお休みだったんだけれど、宿題をちゃきちゃきと前半に終わらせたこども達と、学校が始まったのにまだひーひー言ってるこども達がいます。

これは、各部屋のスタッフの性格というか方針が如実に表れるポイント。小学生の少年チームのスタッフは、看護学校に通っていながらも、Hogarの中では一番良く働く人。彼女の部屋のこども達は、ほとんど全員、全ての宿題を終えて月曜日を迎えました。もちろん、あたしは基本的に彼女の担当のこども達の宿題を手伝う機会が多かったというのもあるけれど、それを差し引いても良くやったなぁと思う。


ところが…とある小学生の女の子、算数の宿題を手伝って欲しいと、土曜日になって言ってきました。ノートを見てみると、なんと、2週間前に少年達に教えたのと同じ。そうか…ずっとやってなかったのね。ま、あたしも夏休みの宿題は最後の最後までやらなかったから、何も言えませんけど。

でもね。「良いよ、頑張って終わらせよう。でも、今日の午後と日曜日、あたしは外出する予定だからあんまり時間ないよ。」と言ったら、「que mala!(酷い)」って言われました。

えーーーっと…何が酷いのかね?週末ですけどね…。
例え冗談であっても、彼女にそんな言葉を浴びせられる覚えはない。でもまぁ小学生相手に腹を立てても仕方が無いので「大人になるんだ自分!」と何度も言い聞かせ、教えましたよ、コツコツと。昨日も夜までみっちりと。そして、8時半くらいに「今日は9時まで。あと30分だけね。」って言ったら「que feo!(最悪)」って言われました。…いったい、あたしの何が悪いのさ?!


さらに、その場に居合わせた中学生の女の子。英語の宿題を手伝って欲しいと言ってきました。基本的には英語のお助けはいつだって大歓迎なんだけれど、あたしが小学生の算数の宿題を必死で理解してもらおうと頑張っているのを解った上で「今すぐ」と言ってくる。

「申し訳ないけど、ちょっと今は時間ないから待っててね。明日の朝でも良い?」と(なぜかかなり下手に出てみる)訊いたら、「なんで彼女の算数は教えるのにあたしの英語は見てくれないの~」って言われました。はは。そりゃ、算数見てるから英語見れないんだってば…。それくらい解るでしょうに(笑)

とは言え、一度でも拗ねると女の子達は後々かなり面倒になってくるので、「じゃあノート持ってきて」と言うと、本当は書き込みしてはいけない事になっている学校のテキストに書き込もうとする。しかも辞書も持たずに、テキストと鉛筆のみ。明らかに、あたしにすべて翻訳してもらってそれを書き込んで終わらせようって魂胆。

あたしにとって「こども達の宿題を手伝う」と言うのは、ただ単純に答えを教えてあげるんじゃなくて、考え方とかノートの書き方とか、辞書をひく習慣を身に付けるとか、そういう事が大切なんであって…「答えを知りたいだけだったら、クラスメイトに見せてもらえば」と言ってしまいました。だって、あたし凄い疲れてたんだもん!

そしたら案の定、拗ねられてしまい…なぜかあたしが謝って、明日の朝(つまり今日)という約束をして、彼女達の部屋を後にしたわけです。今日はあたしすごい頑張ったなぁって思ってたのに、後味悪かったなぁ…。

そして今朝。英語の宿題を手伝うために、急いでお洗濯してお掃除して、おっし!と思ったら…女の子達、マードレと一緒に全員外出してました。あたしが屋上でお洗濯してる間に…声もかけずに…。あれだけ文句言って拗ねたんだから、せめて「お買い物に付き合う事になっちゃった」くらい言ってくれても良いよねぇ…。って言うか、本気で宿題終わらせたいなら、「宿題あるからあたしは行きません」くらい言え!と思ってしまう、鬼な自分がいます。


あたしがHogarに居る、あたしが手伝う、あたしが教える、あたしがみんなの為に何かする…それが「当たり前」になりすぎてしまったような気がします。こども達のこれまでの境遇を考えると、本当に自分に出来る事は全てやってあげたい、やらせてもらいたいって思うけれど、今後の人生を考えると…やっぱりもうちょっと厳しくすべきなのかも。ホント、難しいです。

拗ねたいのはこっちだよ。もうっ。

2009/08/11

十の心

mixiを見ていたら、素敵な記事を読みました。

ITmediaエンタープライズからの記事なんだけれども、「あいさつ」や「掃除」の大切さについて書いてあって、そんな中「東関部屋 十の心」というのを目にしました。


↓以下、mixiより抜粋↓

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東関部屋のけいこ場の入口には、親方の署名入りで「東関部屋十の心」なる文言が掲げられているそうだ。「はいという 素直な心」から始まり、「嘘をつくなという 正直な心」で締めくくられている10カ条である。


●東関部屋 十の心

一、おはようという 親愛の心

二、はいという 素直な心

三、すみませんという 反省の心

四、どうぞという 献上の心

五、私がしますという 奉仕の心

六、ありがとうという 感謝の心

七、おかげさまでという 謙虚な心

八、お疲れさんという 労りの心

九、なにくそという 忍耐の心

十、嘘をつくなという 正直な心

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素敵だねぇ。

ペルーで、こども達とスポーツについて話していて、相撲の話題は基本的に笑いネタでしかなかったんだけれども(相撲ファンの方、ごめんなさい。あたしはただ興味がなかっただけです。)…考え直しました。流石、日本の国技だけあって、相撲には日本人の素敵な精神が受け継がれているんだね。

Hogarのこども達、そして「ありがとう」と「ごめんなさい」がなかなか言えないこの国で出会った人たちに、しぶとくしつこく、「日本の心」を伝えたいものです。
(特に、三、五、六、七、十だよっ!!!!!!!)

地震

日本で地震があった事、今、知りました。

日本から離れてると、こういうニュース、本当にドキっとする。
自分がそこに居ないもんだから、余計に。
なかなかニュースを見なくなってる自分にもかなり反省です。

「マリの大切な人たちの幸せと健康」は
Hogarのこども達までもが願ってくれています。
みんなみんな、元気で健康で居てください。

2009/08/05

UFOとアミ

突然ですが、UFOのお話。

UFO、未確認飛行物体。スペイン語ではOVNI(Objeto Volador No Identificado)と言うそうですが、みなさん、この存在って信じます?

ペルーに来る前、日本の職場の先輩に「ペルーに行ったらUFO情報送ってよ」と言われた時には、なんだそれ?!と思ってました。ペルーでUFOが目撃されるなんて事は全然知らなかったし、そもそもUFOなんて…と思ってたからね。

でもね、少し前にちょっと空気の澄んだ山の方に行った時に星空がもの凄く綺麗で眺めていたら、友達が「あ、UFOだ」って普通に言うんです。えー冗談でしょって思ったら、明らかに飛行機ではない、流れ星でもヘリコプターでもない、不思議な動きをする光がチカチカピコピコ見えていて…びっくり!

暗くなる前に「よくOVNIが見えるんだよ」って聞いた時にはOVNIの意味が解らなかったので「あ、そーなんだ、ふーん」って流してしまったあたし。(こんな適当な性格で本当にごめんなさい・・・笑)だから、見えた時にはじめて意味が解ったのです。


また見えるかな~不思議な動きだったなぁ~♪と思い出しているうちに、ある本の事を思い出しました。ペルーでお世話になっている元協力隊員の大先輩に貸していただいた本で、「アミ 小さな宇宙人(Ami, el niño de las estrellas)」というもの。著者はエンリケ・バリオスというチリ人の作家で、なんと11ヶ国語に翻訳されてるみたいです。




全部で3作あって「もどってきたアミ 小さな宇宙人」「アミ3度目の約束 愛はすべてをこえて」と続くんだけれど、本当に心の温まる素敵な小説です。ぜひみんなに読んでもらいたい!

あたしは…近いうちにスペイン語の原作にチャレンジ。そして、Hogarのこども達にも読ませるんだ。だってこの本は、すごく当たり前なはずなのに、みんなが一番忘れてしまいやすい、世界で一番大切な事が書かれているんだもん。

この本を読んでなかったら、UFOだなんて言われても「絶対にありえない!」って、信じなかったかも知れないね~☆またUFOが見れたら報告します!!

2009/08/04

念願叶ったり

日曜日、Hogarにサルサのお友達が来てくれました。




ちょっと遠くに住んでいるから呼ぶのも申し訳ないなと思っていたんだけれど、前日にマードレとの会話の中で翌日はみんな自由時間って事が発覚したもんだから「明日何してるの?Hogar来ない?」って訊いたら二つ返事で遊びに来てくれたのです。

感激したのは、予定よりも遅れそうだからってわざわざ途中でバスを降りてタクシーに乗り換え急いでくれた事。さらにこども達のために、頼んでもいないのに100枚もクッキー持って来てくれた事。その気遣い、日本人か?!って錯覚に陥りそうでちょっとウケました(笑)

一緒にお昼ご飯を食べて、お土産のクッキー食べて、みんなご満悦。こども達にとって「Hogarにやってくるマリの友人」はみんな日本人だったから、ペルー人がやってきてびっくり&せっかく覚えた日本語を披露しようと思ってたのに残念がっていた子もいたけれど…それでもちゃっかり日本語で挨拶しあってる姿は本当に微笑ましかったわ~♪


ご飯を食べてまったりしてから、みんなでサルサ。レゲトンやクンビアとは違ってさすがにちょっと難しいせいか、ちびっ子達はみんな脱落…でも、女の子達は「もっと教えて!」って結構必死で覚えようと頑張ってました。



ずっとこうやって教えたいなって思ってたけど、最初の頃はスペイン語でサルサの説明なんで出来なかったし、誰か踊れる人が居ないと難しいし…と思っているうちに、教えるのも諦めてました。



こうやって日曜日に遊びに来てくれて、みんなにサルサを教えつつ、こども達の相手をしつつ、ついでにちゃっかり自分達もサルサの練習をする…なんとも美味しいプランではありませんか(笑)

Eliasはさすがあたしの息子、ダンスを見るのは大好き。いつもあたしのお部屋かオフィスではMichael JacksonのPVを喜んで見てるし、あたしが踊ってるビデオも何度も見たがる。この日は、こども達の前であたしとお友達が二人で踊ってる時に「Yo tambien!(僕も!)」って走ってやってきた。



めちゃくちゃ嬉しそうに踊ってました。可愛いでしょ。


だいたい週末はリマで過ごす事が多かった最近。なぜって、息抜きしないと辛かったから。でもこの日は、こども達と一緒にHogarに居られて、お友達が来てくれて、サルサを踊れて、さらにこども達に教えられて、みんなすごく嬉しそうな顔してて…なんとも幸せな日曜日でした。

ありがとうPedro!ありがとうsalsa!