去年の6月末の日記に、ピアノを寄贈して頂いたと書きました。
それから約一年ですが…ピアノの修理がようやく今年の4月に終わり(なんともペルーらしいでしょ。笑)最近は、こども達にピアノを教えさせてもらってます。
日本では学校で音楽の授業って必ずあるけれど、なんとペルーでは必須ではないのです。と言うか、ない学校が殆どなんだと思う。びっくり。で、「ドレミファソラシド」を知らない子が殆どなんです。みんな歌が大好きなのに、音階も知らずに歌っていたのかと思うと今更ながらびっくり。算数に123が、言語にABCが必要なのと同じで音楽にはDo Re Miだよと説明するところから始まったわけです。
楽譜や音符の説明をスペイン語でするのは意外に難しくってちょっと大変だけれど、彼らが全くの新しい世界に触れて少しずつ学んでいく横顔を見るのは本当に本当に嬉しい瞬間です。一人につき30分程度の短時間ではあるけれど、これがまたなかなかに良いコミュニケーションの時間になっているように思う。
「なんでも器用にこなすなぁ」と思っていた子の指がなかなか思うように動かなかったりして、本人としても「このあたしが…?!」てな感じでショックを受けてみたり、そうかと思えば他の子よりもちょっと上手に弾ける事を知って有頂天になる子も。さらに、緊張して手が震えちゃう子までいたりして。みんなの意外な性格が良く見えて本当に面白い。
ただ…誰のせいとも言えないのだけれど、残念ながらHogarではスタッフもこども達も時間に正確ではないので、「時間割り」がその通りに遂行される事はまずありません。「あたしの時間」になってもスタッフが掃除させたりお手伝いさせたり…悪気がないのは解ってるんだけどね。そしてこども達も従順なもんだから、指示されると従って、時間に遅れてやってきたり、流れたりする。そして無くなったり。
だから、こういう30分単位の時間割りを継続させるのって、日本では想像できないくらいに大変な上、スタッフ達にもかなりの気を遣うわけです。でもね…あたしのペルー滞在、あと10ヶ月を切りましたから、大変と解ってはいるけれど、せめて12月の夏休みが始まるまで、意地でもこれを続けたいと思ってます。だってこども達、ピアノ弾いてる時って本当に楽しそうだし、あたしもそんなみんなの表情を見ていたいんだもん。そして、やると言ったらやるんだって言う姿勢だとか、長期間に渡って継続する姿勢だとか、時間を守ると良い事があるって事にも気づいてもらいたいからね。
あたしはと言うと、実は15年ぶりくらいにピアノを弾いています。
母がピアノとエレクトーンの先生だったので、確か4歳くらいから弾いていたと思うんだけれど…小学校5年生くらいからなんとなく弾かなくなってしまったのね。確か、4年生まで同じクラスだったエレクトーン好きのお友達とは5年生からクラスが離れちゃって、5~6年生の間は歌と踊りに目覚めたからかも知れない…。
あまりに久しぶり過ぎて、最初は楽譜もいちいち数えないと音符が読めなかったし(笑)左手なんて全く動かなかったけれど、3週間くらい弾き続けていたらなんとなーく、感覚が戻ってきました。あたしが全くピアノの経験が無かったら、きっとマードレはピアノレッスンを認めてくれなかっただろうし、たどたどしいけれど一応それなりに弾いたり教えたり出来ている姿を見てもらえて一安心。
それもこれも、全ては忍耐強く教えてくれた母のお陰です。(ピアノの時間だけは顔が変わって怖かったんだけど…もしかして、あたしも今そうなのかな。笑)色んな習い事をやらせてもらったくせに全部中途半端に止めてしまって申し訳ないなぁと長年思ってきたけれど、こんな所で役に立つとは思いもしませんでした。
やっぱり、生きていく上で無駄になっている事ってたぶん一つもないよね。少しの時間だけれど、Hogarのこども達にとってのピアノだったり、外国人と一緒に生活した経験とかが、いつかどんな形でも良いから彼らの将来に活かされる日がくれば良いな、なんて考えてます。
久し振りにピアノ弾きまくって、肩凝ってます…。
2 件のコメント:
ピアノが上手い子って算数も得意なんだよ。絶対に子供達に良い影響を与えると思う。
マリコ頑張れ~!!
確かに、ピアノって算数に通じるところが…と、こども達に教えはじめて感じる事があるよ。指の使い方って、計算できないと難しいもんね~。
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