今日は朝から好調な滑り出し!と思っていたのですが…悲しい事がありました。
2週間前にHogarにやってきた8歳の少年、Moisesくん。
またやんちゃ坊主が増えたと思ったけれど、実はすごく礼儀正しくて「ありがとう」も「ごめんなさい」もきちんと言えて、学校から帰って来るとあたしが倒れそうになるくらいの勢いでハグとキスで挨拶をしてくれて、みんなが遊び呆けている間にちゃっかり宿題を終わらせてしまい、夕飯の準備のお手伝いもちゃきちゃき進んでやってしまうというデキる少年だったのです。
おぉ、この子は将来が楽しみ!と思ってあたしは勝手にワクワクしたし、いっつも一緒に算数の宿題をやってたんだけど…今日、お母さんに連れられて行ってしまいました。普通、お母さんに連れられてHogarを出て行く子はみんな嬉しそうでちょっと誇らしげだったり自慢げだったりするくらいなんだけれど、彼はその反対。
ちょっと寂しそうで、どしたのって訊いたら「quiero vivir aquí con la señorita Mari.(セニョリータ マリと一緒にここに住みたい)」って呟いて泣き出した。四六時中笑顔だったMoisesの顔から笑顔が消えちゃった。理由は解らないけれど、お母さん、あるいは今お母さんと一緒に暮らしている人と問題があったのかも知れない。身体に傷があったから、もしかしたら怖い思いをしたのかも知れない。
でもあたしはただのボランティアで、Hogarに残りなさいとか面倒見ますとか言いたくても、どうせ日本に帰ってしまうんだから何も言えません。Hogarで一年以上暮らして、たくさんのこども達を見送って、それと同じくらいの新しいこども達を受け入れて、また見送って…そういう出会いと別れにもだいぶ慣れたつもいでいたけれどね。でもやっぱり、本当の親と一緒に居るのに幸せそうじゃない子の顔を見るのって、辛いです。
さらに、あたしの可愛がっているDanielとJuan Carlos兄弟が、お母さんと一緒に暮らす事になりました。去年12月末にHogarを出てからは、お母さんのほうの伯父さんのお家に住んでいたんだけれど、今週になって突然お母さんがやってきて、さっき、Huanucoと言うリマから車で9時間くらいの山岳地帯に向かって出発してしまいました。
Danielはあと7ヶ月で学校が終わるのに、また転校。伯父さんのお家で気を遣って住むよりは良いかとも思ったけれど、よく考えたら彼らはもう2年以上もお母さんに会ってないんだった。しかもその前は8年も会ってないって言ってたような…。そんなお母さんと、これから一緒に暮らすのか。大丈夫なんだろうか。
昨日その報告のお電話をもらって、住んでいた場所に会いに行く時間もなく、今日行っちゃった。2人のためにお友達に頼んでもらっておいた冬物の服とか、コピーしてあげたB'zのCDとか、あたしが悲しい時にお絵かきしてもらうための絵の具とか(笑)渡したいものはいっぱいあったんだけどね。
バスに乗ってからDanielがお電話をくれて「Señorita, te voy a extrañar mucho.(寂しくなるよ)」って言ってくれて、もう、なんだかあたしは言葉が見つかりませんでした。あたしもめちゃんこ寂しいよ。お母さんと一緒に暮らすんだったら、卒業式のマドリーナってもう必要ないのかな。なっても良いのかなぁ…。
世の中には、お家もなくて大人にかまってもらえもしないこども達がたくさん居るんだから、そういうケースを考えたら全然良い方なのかも知れない。けど、ここに居るこども達の人生は、本当に大人の都合で決められていくんです。
もうちょっと良い方向にならないものかと心底思うんだけど、難しいね。
何も出来ない自分は、みんなが明るい未来に向かって進めますようにと願うばかりです。
4 件のコメント:
現実のところ、ほんまにいろいろと難しいよね。
せめて、ほんのちょっとでも、何かあたたかなものを彼らに伝えられたなぁと思います。
願いましょ! 彼らの力を信じて!
ブログを読んでいる私でさえ切ないんだから、マリコはうんと辛いんだろうな・・・
厳しい現実だけれど、きっと兄弟二人で力を合わせて、逞しく真直ぐに生きて行ってくれると思うよ。二人の幸せを願いましょう!
kenさぁーん…
本当に、どうにもならない事が多すぎてツライですね。
kenさんの言う通り、あたしもun poquititititititoだけでも良いから、彼らの気持ちに何かが残れば良いなって思います。
信じましょ!きっと良くなるって!!!
kararin~。そうなんだよね。離れて暮らして何ヶ月も経つのにちゃんと連絡くれるのとか本当に嬉しいんだけどね、日本語でも言葉にならなくって、スペイン語でなんて言って良いかも解らず…。
本当に良い子達だから、信じて見守ることにします。リマからそんな遠くないから、行こうと思えば会いにも行けるしね。
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