2009/06/12

お誕生日

今日は、2週間くらい前にHogarにやってきたMiguelの9歳のお誕生日だそうです。

でも実のところ、本当かどうかは誰にも解らない。なぜなら彼は警察官に連れてこられて、出生に関する書類がまだ届かないのです。実のお母さんに暴力をふるわれているのを近所の人が警察に連絡して、身一つでこのHogarに連れてこられました。

書類がないから、学校にもまだ通えない。昨日は健康チェックのために病院に連れて行ったけど、ちゃんと見てもらえたのは、同じエンマヌエル協会の病院だから。彼の苗字のスペルだって、9歳の子が言うのを信じてそう書いたけれど本当のところちょっと怪しい。生年月日も、正しいかどうか謎なんです。

「お家にいた時、お誕生日はどーしてた?」と訊いてみたら「お家ではお祝いしなかった」との衝撃の返答。家庭の事情に関する質問は、ある程度の関係が築けてからって事くらい、一年以上もここに居るんだからとっくに解っていたはずなのに、なんで訊いちゃったんだろう…と後悔。


お母さん、自分の生んだ子のお誕生日を祝おうとは思わなかったのでしょうか。自分が生まれてきた事を祝ってもらえない子は、どんな気持ちでお誕生日を迎えるのでしょうか。Hogarには色んな子がいるけれど、いつも笑顔で明るく振舞っている子も、お誕生日には一人で泣いていたりする。3歳から15歳までここで過ごして、一度もやって来ないお母さんの事を思って涙が止まらないんだと思う。中には、お誕生日には必ずお母さんや家族や親戚がケーキを持って訪ねて来る子もいるのに。世の中って本当に不公平。

嬉しいはずのお誕生日も、ここに居るとちょっと寂しい。
あたしは、そんな彼らに何をしてあげられるんだろうかと、そんな時いつも思う。
冗談言い合って、一緒に過ごすだけ。思いっきりハグしてあげるだけ。

それしか出来ないけど、言葉では表現仕切れない愛情だけは伝わってると信じたいです。

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