2008/08/31

THK製品を発見!

パン屋さんで働いているお友達と一緒に、リマのセントロにお出かけした時のこと。

新しくチラシかポスターを作りたかったらしくて、リニューアル時にお世話になった印刷サービスをやっているお店に寄ってみた。


奥には大型のプリンターが数台並んでいました。
「動きモノ」大好きなあたしとしては、機械の中を覗かないわけにはいきません。お友達が店員さんと相談している間にちょっとしゃがんで見てみると…なんと、そこには「THK」という文字が!!!

ついにペルーでTHK製品を発見!しかも、稼働してるところを目撃!!!
このマニアックな喜び…一般の方にはなかなか解ってもらえないでしょうけど、かなり嬉しかったのです。


高速、低騒音、長期メンテナンスフリーの「ボールリテーナ入りLMガイド」の採用により、短時間でスムースな印刷が可能になりました!さらにコンパクトな設計により省スペース…ってな勢いでお友達に説明したかったんだけど…もちろんそんなボキャブラリーがあるわけもなく、小さなボールがたくさん入ってて、重いものが軽く動くんだよと、たどたどしくも必死で説明(笑)。

カメラを持ってなかったので、写真を撮れなかったのがかなり悔やまれます。だから何なのって言われたらそれでオシマイなんだけど、日本の同僚に教えたくて、いつかカメラ持参であのお店に行ってみようと心に決めました。


THK製品、ペルーでも活躍してるんだね!
しかも我らHogar Emmanuelのパン屋さんに飾られてるあのポスター、THK製品のお陰で出来たんだね!!

ちょっと嬉しい発見でした♪

2008/08/30

2020年まで

あたしのペルーでの身分証明書、

期限は2010年3月26日までと書いてあります。
帰国するまでだから、当然です。


でもこれを見た17歳のDanielがすごい悲しがって、
手書きであたしの身分証明書を作ってくれました(笑)






そこには「2020年3月20日まで」と。
なんでその日付設定なのかは解らないけれど…
そんな気持ちがめちゃくちゃ嬉しい今日この頃。

あぁーこの子たち、日本に連れて帰りたい。

2008/08/27

気を付けないと…

Hogarの心理カウンセラーと会話していた時のこと。

ペルーではあんまり直接的な言い方をしない人が多いから
その件については私から彼女に話しておくわね。

って言われてしまいました。


そうですね…確かにあたしは直球ばっかり。
直球じゃない場合って死球だったりするもんね。

たぶん彼女は、日本人は何でもズバズバ言うんだと思ってる(笑)。
それ大きな勘違いです、ごめんなさい。
日本人はみんながみんなそんな国民性なわけではありません。


言いたいことを言わないのってすごく好きじゃないし、
言っても大丈夫な仲だと思ってるから言うんだけどねぇ…。

「ペルーって南米大陸の国だから、ラテンのノリで何でもOKって雰囲気だと
思いがちだけど、ある意味で日本以上に日本人的なところがあるから
気をつけた方が良いよ」と日本で言われたことを思い出しました。

確かに、あたしの嫌いな意味での「超日本人的」な部分がかなり多いように
感じられます。こういうところ、まだまだ学ばなくてはいけません。
今年で28歳になるのにね。成長してないなぁと笑いたくなる瞬間でした。

気づかせてくれてありがとう。

2008/08/26

宗教

「宗教」について、日本人としては(あくまでも相対的に)考える機会の多い人生を歩んできたとは思っていたけど、最近改めて真剣に考える日々が続いています。

良くも悪くもいい加減な「日本人の宗教観」を理解してもらうのにも一苦労で、ようやく一人、日本人の一般的な宗教観と、あたし独自の信念を理解してもらうことができたくらい。

この施設のこども達はみんなキリスト教徒だから、それなりに知恵を付けた大きい子たちは何かと「神様が望めば」的な発言が多い。どこまで本気でどこまで冗談なのかがイマイチよく解らないのだけれど…あたしは良い事があっても神に感謝しないし、かと言って悪い事が起きても神のせいにはしない。良いことも悪いことも、基本的には全て自分次第と思っているから。でもそういう感覚、彼等には理解し難いようですね。


そんなあたしですが、キリスト教に改宗しようかと真剣に考えた瞬間がありました。それは…少年達に「堅信式でのマドリーナになって欲しいから改宗して!」とかなり真剣に頼まれた時。

お父さん・お母さんのいない彼等は、堅信式で親代わりになってくれるパドリーノ、マドリーナが必要です。ある少年は、教会の神父さまのお部屋まで行って、マドリーナになってもらいたい人がいるとあたしの話をしてくれたらしい。けれど…洗礼も堅信式も受けてないし、当然のことながらキリスト教徒でないあたしは、彼等のマドリーナにはなれないのですね。


そんなワケで、国際結婚のために改宗する人は世の中にたくさんいるんだから、愛するこども達のために改宗するのもアリかなってふと思ったりしたのです。だって他にも大人はたくさん居るのに、わざわざキリスト教徒じゃないあたしにマドリーナになって欲しいなんて言ってくれるんだもん。そんな話を聞いた時はものすっごい嬉しかったんだよ。だから結婚のためも堅信式のためも、同じかなって(笑)

でも…心の根底ではキリスト教徒じゃないのに、それでも洗礼を受けるというのは神へのRespetoが足りていないと思うので、そういう意味でもやっぱりあたしには出来ない。改宗するのであれば、100%本気でお空の神を信じる気持ちが芽生えてからじゃないとね…。


残念だね、少年達。
マドリーナにはなれないけど、なって欲しいと言ってくれた君たちのその気持ちは一生の宝物です。

2008/08/23

あえて異彩を放つ

この施設でどういう存在を目指そうか、どういう振舞い方をしようかと最初の頃は迷っていたけれど、どこまでも迎合することなく「あえて異彩を放つ」という方針を貫いてきて正解だったなぁと思うこの頃。

なぜなら、幼い頃からこの施設で育った子たちは、この施設内での生活が当たり前。外の世界といったら、徒歩5分圏内の学校と病院だけ。幸い施設で働いてる大人たちや病院のお医者さんたちとの交流はあるものの、はっきり言って、彼等の世界はめちゃくちゃ狭いのです。

あたしにとっての「豊かさ」とは「人生における選択肢の多さ」だと宣言したことがあったとは思うけど、「他者と自分との違いを受け入れられる器」も、豊かな人生を歩む上での大きな要素。この器の受け口をどれだけ広げられるかで、住む世界の広さが決まってしまうと思うのです。


この施設の中では、例えばペルー人のスタッフたちと同じように行動しようと思えばそんなに難しくはない。でもあたしは、あえて「このまま」で居ようと決めたのです。

キリスト教徒じゃないと宣言し、お酒も飲めばタバコも吸うし(もちろんチビッ子達の前では絶対にしないよ)、休日と認められた週末はそれなりに自由に過ごし、あたしのお部屋の中は土足厳禁を徹底させる。時間を守らないこの国で、とうとうと「時間を守ることの大切さ」をしつこいくらいに言い聞かせる。

正直言って、この施設の中ではかなりの異質な存在で、わりと自由に行動させてもらってます。そう決めたのは、こども達に「自分とは違うものを尊重する」ってことを感じて欲しいから。そして自分たちの世界が全てではない、外の世界の方が断然大きいということに気付いて欲しいから。


最初は「キリスト教じゃない」と言ったら、小学生のこども達の中にはそれ以外の宗教がこの世に存在することを知らなかった子も居た。「あたしのお部屋に入る時は靴を脱いでね」と言っても、理解出来ずに土足で入ってきた子も居た。「時間を守りなさい」と言っても、「セニョリータ、ここはペルーだから仕方ないよ~」と返してくる子も居た。

もちろんあたしは毎週ミサに出席しようと思えば出来るし、自分のお部屋を土足で使うことも実は大した問題ではない。例えばこども達が病院や学校に行く時間を守らなくても、正直言ってあたしには被害はない。


でも、あたしはこのまま、あえて異彩を放つ。自分とは全く違う環境で育ち、全く違う信念や習慣を持っているけれど、それでも(たぶん、それなりに。笑)普通に生きている人間が居て、そういう人が自分たちと一緒に、愛情と敬意を持って生活してるっていう単純な事実を肌で感じてもらいたいから。

少しずつだけど確実に、突然Hogarにやってきた日本人と自分たちペルー人との違いを素直に受け入れて尊重してくれる子が増えてきたなぁと感じるこの頃。ふとした瞬間に、大きな喜びを感じます。


そんなこんなで、こども達との関係はかなり良好。
9月末まではこのままこども達(特に女の子達!)との信頼関係を深めることを最優先します。そして10月から、スタッフやマードレたちとの交流に力を入れていこうと決めました。こういう区切りを決めないといつまでもダラダラしてしまいそうなので、報告書作成の時期に合わせてアプローチすることにようやく決めました。

2008/08/22

着任4ヶ月

Hogarに来たのは4月21日。
気がつけばあっという間に今日で4ヶ月、
ペルーに来てからは、もうすぐで5ヶ月です。

施設での生活にはかなり慣れました。
こども達との時間も多いけど、
お友達と過ごす時間はないので
一人で居る時間も結構多い。

夜な夜な、語学もそれなりに頑張ってます。
ちょっとだけこども達の胸に響くような事を
少しずつだけど言えるようになってきました。
何とか2年間で正しいスペイン語を身につけたい。
最近は少年達にスラングを教わっています。

こども達との関係はかなり良好。
今日から用事があってリマに来ているけど
この3泊4日間、こども達に会えないのって
実は1日目の今日で、もう寂しかったりもする。

美味しいレストランやカフェがいっぱいあって
綺麗なリマが大好きだけど、やっぱりこども達が恋しい。

かなり親バカなあたし・・・。

2008/08/20

バランス

こども達との付き合いにも、バランス感覚が必要です。

女の子たちはどちらかと言うとお手伝いを頼まれやすい立場にあるので、自由な時間があまりない。一方、男の子たちも本当は仕事があるんだというけれど、スタッフがあまり仕事を振らないので、比較的、あたしの所に来てお喋りしたりPCに触ったり音楽を聴いたりという時間がたくさんあるのです。

つまり、男の子たちと過ごす時間のほうが多いと言うこと。お陰で大人たちから「malcriado(悪ガキ)」と言われることの多い少年達への理解も信頼関係も深まり、あたしにもだいぶ懐いてくれました。
スタッフの中には「マリは彼らに騙されてるのよ」的な事を言う人もいてかなり参ってしまったんだけど…誰の言うことも聞かなかった少年達が、ちょっと真面目にお説教をするとちゃんと聞いてくれるようになってきた。

あたしが悲しい顔をすると「解ったよセニョリータ!」と言って、しぶしぶながらも素行を正してくれるようにもなった。これから根気強くなるよと宣言してくれた子もいるし、最近変わったと書いた最年長の少年は、このグループの子たちを変えようとみんなに働きかけることを始めた。これ、ものすごい飛躍的な進歩だと思うのです。

それに、スタッフたちが言うほどの悪いところは全然ない。あたしの中高時代と比べたり、日本の中高生と比べたら本当にカワイイもの。この子たちは優しくて、かわいくて、ちゃんと人を敬うことも知っている。愛情を持って接すれば、それだけ返してくれるってことがよく解りました。

なんせマードレやスタッフたちの間では「malcriado」で通っているので、あたしが本気で心配したりするのが信じられなかったのでしょう。ある日、一人の子が「マリは俺たち7人がマリのこと好きって信じるの?スタッフが言うみたいに、騙してるとか思わないの?」と。実はちょっとだけドキっとしたんだけど、ここはもう自信もって応えました。数年前は人を信用するのが怖かった時期もあったけど、今は何事も信じたもん勝ち!と思えるようになったから。それに彼らの笑顔を見れば、相思相愛だってことは解るんだもん。


ただ最近、一緒に過ごす子とそうでない子のギャップが増えてきて…自分でも反省しています。なので昨日は女の子たちが英語の宿題を教えてとお部屋に来てくれたのがものすごく嬉しかった。ちょっと遅くまで頑張って教えてみました。

どんな場所に居ても、本当に本音で会話をしたいと思うのは、やっぱり自分の懐にピョコンと飛び込んで来てくれる人。基本的にはみんなと同じように接しているつもりだけど、やっぱり一度あたしの懐まで来てくれると、もうかわいくて仕方ないからなかなか離せなくなってしまうんだよね。

でもこのままだとギャップが広がっていきそうな予感。これを埋めていくためのバランス感覚をキープするのが結構大変なのですが、周りからの理解が得られるまで、しばらく頑張ってみます。

2008/08/16

mi hermanito

最近、弟ができました。
我が家の姉妹愛の深さを知っている人は解ってくれると思うけど、お姉ちゃん大好き病のあたしが「弟」と言うんだから、相当な仲なわけです。

もともと喋る子じゃなかったし、あたしの所に寄ってくるわけでもなかったし、Hogarで最年長のこの少年とはこんな会話をする仲になるなんて想像もしませんでした。でもここ数日間でものすごいお喋りをたくさんして(最長、朝まで眠らずに7時間!)、急激に信頼関係が深まっていきました。

少し前の日記に書いた子なんだけど、こんなことを言っていた子が、今、毎晩あたしの所にやってきて、素直に思ったことを何でも話してくれるのです。


「こんな人に出会ったのも、こんな人間関係を築けたのも生れて初めてで、きっとこの先にもこれだけの出会いはないと思う」とまで。あまりにも嬉しくて、心配しないで!きっとこれから山ほど素敵な出会いに恵まれるから!と言うのを忘れてしまうほど。

これまでにこの施設を出て行ったこども達の中には悪いことに手を出して色々な問題を起こしてしまったという話をいくつか聞きました。長年ここに住んでいる彼もそんな不安を抱えているらしく「今はこうやって毎日話しているけれど、いつかこの施設を出て、何か悪いことに手を染めちゃったりして、もうマリに顔向け出来なくて会えなるんじゃないかと思うとすごく悲しい」とポツリと言う。

でも、自分が幸せならあたしも幸せ。あたしが幸せなら自分も幸せだという人間関係が築けた今、もうそんな心配はいらないんじゃないかと思う。本人ももう解っていると思うし、これから先、何かを選択する時には多かれ少なかれ、どっちの道を選んだらあたしが喜ぶかっていう思いが頭を過ぎるだろうから。


「hermanito(弟)」と言ったら、猛烈に喜んでくれた。10センチくらいの小さい人間になって、あたしと一緒に日本に帰りたいと言う。10月にマリのhermanita(姉)が来たら、この部屋で3人でお喋りするのがすごい楽しみだと言う。写真嫌いだった彼が、マリのhermanitaと3人で写真を撮るんだ!と照れくさそうに言う。今度マリが病気になったら、看病しにくるから一人で寝込むなと言う。血液型を知らないらしいけど、あたしに何かあった時のために絶対にB型が良いなと言う。あたしの好きな曲をギターで弾くんだと言って、ある曲を必死で練習している。もう最年長だからいつまでHogarに居るかは解らないけれど、あたしが日本に帰る日には空港まで行くよと言う。

18歳の子が、こんな、ちょっと照れてしまうようなことをどんどん喋り続ける。もちろんすごく嬉しいんだけど、今まで「何でも話せる相手」が本当に居なかったんだなぁと実感して、心も痛みます。


あたしの心にたくさん貯まっている「宝物」は全て「人との出会い」で、そこから受けた影響で知らないうちに自分が変わっていったんだと思う。その人を思い出すだけで元気になれたり、悩んでいる時にあの人だったらどう言うかなと考えたり、そういう大切な人がたくさんいて、自分もいつか人にそういうプラスの影響を与えられる人間になりたいなと思って生きてきました。

そして今、自分のことをそういう風に思ってくれるこの少年に出会えたことが、紆余曲折はいつもあるけれど、あたしの生き方もそこまで間違ってなかったなと思わせてくれるのです。

「すごく幸せ」と感じる瞬間にはいつも、これまで出会った全ての人に感謝したくなる。自分を生んで育ててくれた親や家族、大切な友達、色々な場所での出会い。一つでも欠けていたら、きっと自分はペルーには来なかっただろうし、この少年にも出会っていなかったから。


この国で、もったいないくらいの素敵な言葉を山のようにもらって、幸せを噛み締めています。

さて。
Julioの次にあたしの姉弟(妹)になるのは誰だッ。

2008/08/15

あれから一年

JICA事務所からの合格通知を受け取ってから、ちょうど一年。
このブログを書き始めてから、ちょうど一年。

この一年間、これでもかと言うくらい悩んで迷って考えて、そしてたくさんの人との出会いと愛情に恵まれて生きてきた事を何度も何度も実感する出来事がたくさんありました。

そして今、27年間と8ヶ月生きてきた中で最高に幸せです。日本を離れてペルーに来ることに対する迷いや不安は山ほどあったけれど、この選択は正しかったと心底思えます。

来年の今日も、同じように、いや、今以上に幸せを噛み締めてこども達と一緒に素敵な時間を過ごせますように!

2008/08/14

良いものは良いッ!

ここの少年達との音楽の趣味がかなり合うことが判明。

まぁあたしが持ってきた音楽自体、そんなに種類が多いわけじゃないんだけど、
PCやiPodをいじって、かなり喜んでくれてます。

ダントツは、B'z、ドリカム、サザン。
ピンポイントであたしの中での「不滅の御三家」です。
次いで、KREVA。久保田兄さんはまぁまぁ。


あたしの心のツボをムギュギュッと掴む好みでしょ。
良いセンスしてるじゃん!と、一人で大喜び。
やっぱり良いものは良いんだね~。万国共通♪

9月のaniversarioが終わって少し落ち着いたら
B'zとドリカムの歌を教える約束をしました。
愛のバクダンと、大阪LOVERが人気です(笑)


ギターが大好きな子は、あたしの好きな曲を弾きたいから
楽譜をダウンロードできないかと訊いてきました。

マリが日本に帰った後も、
その曲を弾いて一緒に過ごした時間を思い出す為だとか…

なんともおもはゆい瞬間でした。にひひ♪

2008/08/10

PC復活

PCは一応、復活しました。

ただ、HogarのPC親機も故障中なので施設内ではネットが使えず…
ネットが繋がるカフェにきてメールチェックを行っております。

月曜日にリマのCentroにあるCONPUPLAZAという場所に行って
「ノートPCの技術者います!」と書いてあるお店で相談をし、なんとか直して
もらったんだけど…なんせOSが日本語なもんだからつきっきりで修理。
終わるまで4時間くらいかかりました。でも店員さんもみんな親切で、
費用は日本円にすると2500円程度だからまぁこんなもんかなぁという感じです。

ただ、残念ながらメモリは全てとびました。
大事なデータは5月にバックアップとってあったからまぁ大惨事というわけではない
んだけど…愛する子ども達と一緒に撮ったお写真がだいぶ消えてしまいました。
ま、ネットアルバムにアップしてあるから全てではないんだけど解像度の高い、
プリントしようと思ってたお写真が消えてしまったのはすごく残念なわけです。

さらに、PC自体は普通に使えるようにはなったけど、ちょっと「???」と思う節が
随所にあり、ペルーにPC隊員がいたらなぁ…と痛烈に思っているところです。

おそらく明後日くらいからは普通にネットが使えるようになると思うので
ここ数日間でメールを下さった皆さん、しばしお待ちください。


取り急ぎ、書き溜めた日記もアップしたことだし、
暗くなる前にお家に帰るとします。Hasta pronto!

2008/08/09

自分の存在意義

6月末にPoliclinicoの歯医者さんから「全員、歯科検診に連れてきて」と言われ、41人のこども達のスケジュール管理&連れて行く事に。

同じAsociacion Emmanuelが運営している病院なので、こども達の診察料は無料というとっても有難いお話。でも、ほぼ全員に虫歯があるうえに、見てくださる先生5人、看護婦さん2人。学校に行く時間、入れ替わりの時間等を考慮した上でこども達のスケジュール管理をするのはかなりの大仕事です。

これが始まってからというもの、すっかり「Policlinico担当」となってしまい、歯医者さんに限らず、風邪からアレルギーから貧血まで、なぜか全てあたしの担当に…。毎日行っているので今となっては第2の家です。スタッフや運転手さんや看護婦さんたち、まるで家族のようにお菓子やジュースをプレゼントしてくれたりするほど。うっかり他の患者さんから質問される事もあるし、お別れの挨拶は何の疑いもなく「Hasta manana!」だし、金曜日にはドクターにパンの配達までするこの頃(笑)


ただ…歯医者さんの順番待ちをさせている間にチビッ子を内科医に連れて行ったりして何だかんだするうちに病院で4時間くらい経っていたりとかして、実は結構疲れるのです。日によってはHogarとPoliclinicoを3往復する日だって珍しくない。

お陰で英語や日本語、歌の練習の時間が減ってしまうし、待ち時間にテレビに噛り付いて順番待ちをしているこども達の隣に座って「こんな誰にでも出来ることばっかりやって…あたし何してるんだろうなぁ…」って思って凹む事も、実は結構ありました。

でも最近ようやく、これも大事な役割なんだって思えるようになったのです。
なぜかと言うと…「時間通りにこども達を病院に連れて行く」って、実はこの国では「誰にでも出来る事」ではなかったのですね(笑) あたしが来る前は、スタッフが予約の時間に遅れたり、予約してるのに行かなかったりという事がかなり頻繁にあったらしい。

ドクター達には、「虫歯の治療が終わるまでこども達がちゃんと通ってくるなんてHogar史上初だ」とお褒めの言葉を頂き、さらにこども達からは「先生がマリはすごくPuntualだから助かるって言ってたよ!」と口ぐちに言ってくれるではありませんか。

いや…あたし日本人ですし、予約の時間を守るってこれ、当たり前なんですけどね。でも、ウチのこども達のことを心配してくれる優しいドクターたちがこんなちょっとした事で喜んでくれて、こども達が時間を守る事の大切さを少しでも(ほんっとに少しだと思うけど)感じ取ってくれればそれで充分じゃないかと、心底思えるようになりました。


そして今週、ちょっと怖い出来事が。
木曜日に16歳の少年が体調不良を訴えました。ところがあるスタッフは「寝かせておけば良いでしょ。病院に連れて行く必要ないから。」と。でも、腹痛と頭痛と発熱と眩暈を訴える彼がすごく心配だったから、意地張って連れて行きました。

お薬も処方してもらったし、翌日には良くなったと思っていたけど、なんと食事中に椅子ごと倒れて後頭部を強打、意識不明という事態に。急いで病院に連れて行き、今日はリマにある日系人協会の病院まで精密検査に行ってきました。午前中に行ったのに、検査は17時と言われたのでZapallalとリマを2往復…。

結果、強打した頭は何ともなかったから一安心なんだけれど、マードレが忙しくて付き添ってくれなかったり、わりと放置気味だったので彼の心境がちょっと心配でもあったのです。なのでこの2日間は殆ど彼に付きっきり。

夕食後にお部屋まで付き添って早く寝るようにって話していた時に、彼がポツリと「マリが居てくれなかったらすごく不安だったと思う。付き添ってくれてありがとう。2年なんて言わずに、ずーーーっとここに居てよ」と。

…もう、英語とか日本語とか歌の練習とか、自分のやりたい事の充実度なんてどーでも良いやって、心底思いました。もちろんそういう事も続けるけど、でも、ここのこども達が「自分の事を心配してくれる人が居るんだ」って、少しでも思ってくれたらそれで良いんだって。実際、本当に心配だしね…。


4月21日、最初にここに来た時は、こんなにここのこども達を愛おしく思うなんて、考えもしなかった。でも、こども達とふざけ合って、たまに髪の毛を切って、他愛もないお喋りをして、スキンシップが増えて、たまに内緒話を打ち明けられて、何気ない会話の中で「Mari, te quiero mucho!」って言われる事が増えて…、これ以上、何を望むのかと自分に問うようになりました。


色んな理由があるにせよ、親が共に生活することを放棄した41人のこども達。
本当の家族ではないけれど、こども達の健康を気遣うこと、そして彼らのために時間を使うこと。これ、あたしの大事な活動の一つ。病院の待ち時間がだるくても、砂漠の中を3往復するのが面倒でも、大事な仕事なんだと素直に思える今日この頃。

これがあたしの存在意義って言っても良いよね。

2008/08/07

またノロケですけど

タイトル通り、またノロケ日記です。

最近、悪い出来事が重なってだいぶ凹んではいたものの、
狂喜乱舞したくなるようなすっごい嬉しい事も、もちろんあります。


動物園への遠足に行くバスの中で、少年たちと座る事を選んだあたしに。
右側から「やったー!マリはやっぱりオレたちが大好きなんだね!」と。
「あったりまえじゃん!」と頭をぐりぐりすると、
今度は左側から「Nosotros tambien!Te queremos mucho!!!」と。
年頃の少年たちと、こんな会話が普通に出来るこの感動…
解って頂けますでしょうかね。


何歳になってもお野菜が嫌いな男の子たち。
食べ物を残すのが嫌いなあたしとしては、何としても食べさせたいところ。
「全部食べなさい。もっと良い男になるためにもねッ!」としつこく言うと
「マリがそう言うなら」と、ちゃんと食べるのです。
ちょっと反抗的でスタッフたちも手を焼いている少年なんだけど
「Te digo por ti!」(キミのためを思って言ってるの!)と言うと、
なぜかあたしの言うことだけはよく聞くのです。
何でだか解らないけど・・・やっぱり、愛のパワーってやつですかね。


ふふふ。
そんなノロケ日記でした。

2008/08/05

感染

最近よくあたしのお部屋に遊びに来る18歳の少年Julio。

殆どの子は、あたしのPCやカメラや音楽が目当てで来るんだけれど、
彼はどうやらあたしと会話がしたくてやって来るという事が判明。
色んなことを喋って喋って、気が済むと帰っていくのです。


そんな彼がふと漏らした、気になる言葉。

小さい頃に暴力をふるわれて育った子は、
大人になって同じように人に暴力をふるうって言うでしょ。
僕は5歳の頃からずっとこの施設で育ったから、
たまに家族に会って数日間一緒に過ごしたりしても別に何も感じないんだよ。
愛情とかそういうの、感じないんだよ。
人に触れたり触れられたりっていうのも、好きじゃないんだよ。
必要以上に人に干渉しようという気も起きないんだ。
家族の愛情とかを感じた事がないからかも知れないね。

…と。
これを聞いたとき、本当に悲しい気持ちになりました。

あたしの恵まれまくった人生とはあまりにも違うので、語学力の
乏しさも手伝って、なにも言う事が出来ませんでした。本当に、殆ど何も。
しかも、こういう事、自分で淡々と話すんだもん。


だけどそれと同時に、ちょっと嬉しくもなりました。
なぜかと言うと、あたしに言わせれば彼は、彼が自分で言ってる程、
他人と干渉しない子ではないから。

確かに彼は、常にスキンシップを避ける傾向にある。
挨拶はするけど、ハグ&キスは殆どしたことなかったし。

でも、ここ数ヶ月間の彼との出来事を思い出すと、
ちゃんと他者を受け入れてる子だなって思う。


例えば、食堂の中から。
外出先から疲れて帰ってきたあたしを食堂の中から見つけて、
真っ先に笑顔で「早く早く!」って手を振ってくれたのは彼だった。

例えば、遠足行きのバスで。
あたしがバスに乗って、さぁ何処に座ろうかなって見渡した瞬間に
真っ先に一番後ろで「ココ!」って手を挙げたのは彼だった。

例えば、ミサンガ。
作り方を何人かに教えたけど、
「最初の一つ目は、完成したらマリにプレゼント」と言って
あたしに贈ってくれたのは彼だった。


Julioはそういう瞬間のちょっと照れくさそうな自分の笑顔が
どれだけ良い笑顔かってこと、まだ全然知らないでいる。
それを、感動屋のあたしがどれだけ喜んでるかも、解ってないよね。

そんな事を思い出して「最近そうでもないんじゃない?」と訊いたら
「そういうのって感染するんだよ」って、ちょっと気まずそうに笑って答えました。
そう、その通り。こういうの、感染していくんだよね。

本人は気づいてないだけで、じゅーぶんに愛情深い少年なんです。
スキンシップを敬遠しがちなのは百も承知だけど、そんなの無視して
これからあたしが毎日ハグして、ほっぺたつねって、触りまくってやる!

本当に短い時間しか共有出来ないけど、あたしがたくさんの愛情を注ぐから、
キミもこれからの人生で出会うたくさんの大切な人たちに「これでもか」って
言うくらいたくさんの愛情を注いでねと願うばかりです。


嬉しくても悲しくても辛くても何でも良いから、いつかこの子が、
他者との係わりの中で何らかの涙を流す瞬間を見てみたいものです。

残された時間の中で、どれだけこの子を変えられるか。
小さいけれど、あたしの野望。

30過ぎたら人はそう簡単には変わらないけど…
10代の少年達は、まだまだまだまだいくらでも変わる余地があるからね!

2008/08/03

Estoy viviendo

ご無沙汰しております。
色々とご心配をおかけしてしまったようですが
ちゃんと生きていますのでご安心ください。

しばらくブログの更新が出来なかったのには
たくさんのワケがありまして・・・。


■お腹を壊す
28日の独立記念日の夜から、30分毎に吐き続けるという
最悪の体験を2日間続けてしまったのです。
28、29は祝日のため病院もお休み。
本気で「ペルーで死ぬのかも・・・」という気になったほどです。
「お腹」というよりは「胃」が痛かったので、
正直言って何が原因だったのかはよく解っていません。
でも30日に病院に行って、お薬もらって、もうだいぶ元気です。
思ったほど痩せることは出来ませんでしたが、こども達から
「マリちょっと痩せたね」と言われてちょっと喜んでいます。


■遠足へ行く
31日はMADRINAたちに招待され、こども達の遠足。
行こうか迷ったけど、頑張って行くことに。
この日の出来事は別途書くことにしますが・・・
楽しかったけど、いっぱい歩いて疲れました。
さらに夕飯は「Norkys」というのが
あたしの胃にはかなり重く、苦しい一日でもありました。
もちろん、こども達が幸せそうだったからそれで良いんだけど♪


■PC壊れる
あっという間に8月に入り、ブログ更新しなくちゃと思いつつ
昨日、PCで音楽を聴きながらチビっ子たちの髪の毛を切っていたら
突然PCが落ちてしまい、以来、起動できません。



28日は女王様のご機嫌が悪くて、こども達のために容易した
プレゼントもフィエスタも台無しになってしまったうえに
夜中にお腹を壊し・・・なんてツイてないんだと思っていたんだけど
さらにPCまで壊れてしまうという大惨事。あたし何か悪いことしましたかね・・・。


そんなワケで、今日はしぶしぶリマまでやってきました。
もちろん、PCを修理するためにCENTROまではるばると。


でも・・・とことんツイてないあたし。
なんと日曜日は、技術者の来るお店は全てお休みなんだって。
優しいお姉さんが教えてくれました。
仕方ないので、明日、出直します。



そう、今日はネットを使いにリマに来たのっ。
美味しいご飯食べて、帰ります。

どうか明日、一日でPCが直ることを願っていてください。