2008/12/26

究極の選択

今は夏休み。こども達を、休暇中だけお家に連れて帰りたいというパパやママがHogarにやってきます。

でも、こども達、必ずしもお家に帰りたいわけではないのです。あたしにしてみれば、このHogarで理不尽なマードレのもとで(失礼!でも事実。)生活するよりも、自分の家族と過ごした方が良いに決まってると考えてしまう。だけどこども達によっては、お家に戻るよりもココに居たいという子もいるわけです。


今日、ここで生活している5人姉弟のパパとママがやってきました。二人は離婚していて、パパは既に別の奥さんとこどもが一人。ママは、別の男性と暮らしています。

パパもママもそれぞれこども達を連れて帰りたくて、喧嘩が始ってしまいました。お互いにそれぞれ文句をつけ合って、その場にいたマードレもスタッフもあたしもお手上げ状態。

最終的に、こども達を呼んで、本人たちの意見を聞くことに。一番小さい4歳の女の子がママのお家に帰りたいだけで、残りの4人は本当はみんなHogarに居たいのです。パパもママも、もう別の人と一緒に暮らしてるってこと、ちゃんと解っているから。

スタッフが「パパと一緒に行きたい?」と訊いた時、なかなか「No」と言えないこども達。さっきまであたしには「ここに居たいの!お家には行きたくない!」とハッキリ言っていた彼らも、本人を目の前にしたら、はっきりそうは言えないのです。優しいね。

小さい子たちが4人とも行かないと言ったもんだから、最年長のお姉ちゃんは本当は行きたくないんだけれど、「じゃ、あたしはパパのところに一週間だけ行くね」って答えました。本当に優しい子。

こども達の返事を待つ間のパパとママの不安そうな顔。返事に詰まるこども達の顔。なんとも重い空気で、押しつぶされてしまいそうでした。そんな選択を迫られるこども達は、きっともっと辛かったんだろうなぁ。


ペルーでは、というか所得の低い人たちが住むこの辺りの地域では、両親が離婚してたり、未婚の母だったり、親の違う兄弟だったりというのが、実は悲しいことに「当たり前」なのです。近所のこども達とお喋りしていても、片親しかいないとか、姉妹だけど別々に暮してるとか、叔母さんと暮らしているとか、5回に1回くらいは聞くような気がする。

あたしにとっては彼らの状況がなかなか信じられない事だとしても、彼らにとっては、きっと彼らの両親、そのまた両親の頃から、ずっとそういう環境だったんだろうなと思う。ある意味で、それが「普通」になっちゃってるんだろうね。


発展していると言われる国に住むあたしたちにとっての「普通」が、ここの人たちにとっての「普通」になるには、あとどれだけの時間が必要なんだろう。悲しいかな、ものすごい遠い事のように思えてなりません。

Hogarを巣立っていくこども達には、ここで言う「普通」が普通ではないということ、世の中にはもっと別の「普通」があるんだってことを、しつこいくらいに教えていこうと思う。いつか、自分の歩んできた人生が当たり前ではなくて、もっと良い選択肢を手に入れる事がまだまだ出来るってことに気付いてもらうために。

2 件のコメント:

ニコラス・ケイジは刑事じゃない さんのコメント...

そういうシーンは、ドラマではたまにあるけどリアルで体験はなかなかできない。
辛いね。

ちなみに、私のネット友で海外青年協力隊になりたい女子大生がいたので、Mariさんの状況を説明して、ここのブログを紹介しておいた。
協力隊の人が書いてるブログは探すと結構あるが、Mariさんは割りと更新頻度が高いので、何をしているのかわかりやすいだろうと思ったためです。

Mari さんのコメント...

>ニコラス・ケイジは刑事じゃないさん

えーっと…どちらさまでしょう…?
全く予想が出来ませんが。

ま、こんな内容で参考になるならいくらでもご覧頂ければと思います。