"Botiquín"というのは直訳するとキットとかセットとかそういう意味なんだけれども、救急箱的な意味でも使われています。リマ周辺を走る全てのバスにはBotiquínが設置されていて、法律なんてまるで無視の国のように思えるのに、変なところで律儀だなぁと思っていました。
だって、日本だったら明らかに10人乗りくらいのサイズなのに余裕で20人くらい詰め込んだりするし、走行スピードとかめちゃくちゃ早かったりするし、同じ路線のバスが隣に並ぶと意味もなく競争っぽくなったりするし…。そんな状況なのに、Botiquínだけは必ずある。あたしの中のペルー7不思議の一つでもありました。だって交通事故とかに遭ったら救急車が来るだろうし、この10ヶ月間でそのBotiquínが使われているのなんて一度も見たことなかったから。
でも、今日、ようやくその謎が解決!!!
JICA事務所で用事があるため、HogarからMirafloresに向かうバスに乗ってきました。こういうバスには、必ずChofer(運転手)とCobrador(乗車賃を集める人)がいます。Cobradorは人が乗り降りしてる間とかに、路上で売ってるお水やお菓子なんかをフラッと買うために降りる事もしばしば。日本だったら「仕事中なのにお買い物かいっ!」と思うかも知れないけれど、そのへんはペルーですから、何でもありです。市場でみかんを大量購入して食べながらお仕事するCobradorもいます。
だけど今日は、なんとChoferが突然バスを降りた。あれ、どしたの?!と思ったら、通行人との殴り合いの喧嘩が始まったのです…。あのー、乗客がいっぱい居るんですけど…早く着きたいんですけど…。仕事放置して喧嘩?周りの人たちは超やじ馬してたけど、あたしは、バスの運転手が、運転を放棄して殴り合いの喧嘩を始めているというこの状況にかなりウケてしまった(笑)
もうこんなバス降りて他のに乗り換えようかなと思った矢先、運転手は戻ってきました。鼻と眼の下から血を流して…。でも、本人は勝ったつもりらしく、わりと満足気。なぜなら、喧嘩相手だった通行人のおじさんはもっと流血してたから。
そしてまるで何事もなかったかのように、運転再開。原因が何だったのかすごく気になるけれど…ま、安全運転してくれるなら何でもいーやと思うことにしたその時…CobradorがBotiquínに近づいた!
そうか…やっと解った!
こういう時にBotiquínは活躍するんだっ!!!
ずっと中が見てみたかったBotiquín。お兄ちゃんが中から取り出したのは、普通にスーパーとかで売ってる救急セットみたいなやつだったけれど、なんだか嬉しくって思わずカメラを取り出して、こっそりとお写真を撮ってしまいました。えへへ。
必ずしも乗客のための救急セットではなかったのね。
さすがペルー。なんだか一人で深く納得してしまった瞬間でした。
それにしても。喧嘩の原因とか言い訳とかは別にしなくたっていいから、せめてChoferから「待たせてすまない」くらいの一言があっても良いのにと思ってしまう自分は、まだまだ日本人です。
3 件のコメント:
笑える!!なんだソレ。
それを客観的に笑ってるマリコにも笑える!
もう日本人じゃないのでは?
さすがペルー!なんだかとってものんびりしてる~。
本日の日本の中南米関連NEWSでは、
・ボリビアで蚊が原因のデング熱の流行(サンタクルズ県は非常事態宣言)
・アルゼンチンのブエノスアイレス(市内から40KM)での殺人・強盗・誘拐が多発している為、日本外務省は流しのタクシーの使用を止めるよう呼びかけ・・・・・
こんな感じで、ラテンアメリカはとても物騒なイメージなのですよ。
でもペルーは平和そうで、何か心がなごんでしまった。
マリコもすっかり慣れて来ている感じだけど「常に危険と隣り合わせ」だってことは忘れないようにしてね!
>MB
いや!だって素で笑えるんだもん。
あたしはいつまでたっても日本人ですよ~(T-T)
>Kararin
のんびりと言うかなんと言うか…。日本だったらニュースに載っちゃう事件になるよね。さすが神秘の国、ペルーです。
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